元「岡山県道378号 上市井村西方線」なのだが。何故、市道をわざわざ紹介するのかというと、
ここは「G378」として「県道グランツーリスモ」の
まつけんさんところであまりにも有名な、“元”県道なのだ。
当サイトでは“県道GT”とは逆順のコースでたどってみようと思う。
国道182号が「井村」交差点で国道180号から分かれ、上りに差し掛かるところで、川沿いに谷へ向かって分岐している細い道がそれ。
[地図]
道なりに行ってしまうと山奥へ連れて行かれる、 どっちゃにしろ、連れてかれる先は山奥ではあるのだが……中国縦貫自動車道の「上谷内川橋」をくぐる。
中国道沿いの狭路をクネクネと一気に高度を上げると、すぐに山の中へ誘い込まれる。
小さな沢を渡る。 きついワインディングはこちら側だけだ。
崖側にカードレールの類は一切ない、たまにデリネーターが立つのみ。
鞍部である「九の坂」(たぶん)。 モルタル吹きされた法面やコンクリート擁壁に、 落石防止柵など盛りだくさんだが何の変哲もない。 電柱もあり極少なれど需要はありといったところか。 国道182号はこの下で「九の坂トンネル」に入っている。
反対側から望む。 ここで安心してはいけない、まだ半分も来ていない上、 ここからが真に牙を剥く区間なのだから・・・
暫く下りてくると、少し開けた場所に出る。 開けたと言えども場所が明るくなっただけで、 単にこの部分に杉林がないだけの話だ。 道は相変わらずの完全1車線である。
すぐに杉林の中へと突入する、道は細く轍草まで生え、 崖側には相変わらず何も守られるものはない。
そろそろ牙を剥き出す。路面には石や枝が多数転がり、葉が覆う。 この辺りは雑木林だ、この辺一帯杉林、と言うわけではないようだ。
「岡山県」の文字が入ったデリネーターで、かろうじて嘗てこの道が県道であったことが窺える。
まつけんさんが仰るところの“握りこぶし一個分の強運”が嘗てここにあったのだが…… なんと伐採されていた!?本気で需要があるようだ、こんな道に。 しかし、なんて道を走ったんだか(苦笑
林道や広めのハイキングコースにしか見えないが、 この覆い尽くした石と枝と葉の下に、掘ればアスファルト路盤が見えてくるはずだ。
杉林はよく手入れされているのだが、肝心の車道がこれとは、車道なんてただの飾りです、偉い人にはそれがわからんのです……か? 古い石垣も残る、もう路面には拳大の石も転がり、走行中「ゴッ」や「ガッ」と、嫌な音を立ててバイク下に当たるもんだから、このときばかりは「ああ、アンダーガードほしいな」と思ったものだ。
この辺りには、県道でも国道でもこの標識が立ててある、「G378」はここから。 県道の何かであることはわかるのだが、一体何を示すものなのかは不明だ……
迫り出してきている崖もあり、ちょっと怖い。
気が付けば杉林のはるか下に滔々と流れる「西川」の流れが目に入る。 この辺りは全然手入れがなされてない林だ。
この場所まで頻繁に需要があるのだろうか、ここからは白線も確認でき、轍草もない。
程なくして「岡山県道8号 新見日南線(にいみにちなんせん)」と合流して終わりを告げる。 この道を見て「よしっ! 入ろう!!」と思ってしまう人は、 既にどこかがどうかしてるはずだが、その方はどうか気をつけて走行してください。 向かいから車やバイクが来ることはほぼ皆無に等しいとは思いますが。 [地図]