奥野々坂とは兵庫県丹波市の柏原町と山南町の間にある小高い山地を越す峠道で、 その峠下を今は「兵庫県道86号 多可柏原線」が「奥野々トンネル」にて越えている。 旧道入口はトンネル少し手前で、昔の白線跡がよく分かる。 [地図]
旧道へのアクセスは、トンネル手前から少し谷に降りる感じで、 いきなり大きなワインディングを描いていた。
現在もこの道は現役でこの奥に斎場がある、旧道はここを左折する。
かつてはここもヘアピンカーブだった。
チェーンゲートで封鎖されているのは不法投棄を恐れてのことだろう。 脇から入れないこともなかったが、やってきたのは反対側からだ。
パッと見既に道とはわかんない状態に。
ガードレールと白線が見えて、ああちゃんと道なんだなとわかる。
倒木の粉砕跡、旧・廃道探索者によるものか?
路肩が崩れている。
15年前(2005年)はこのようにトラ柵が設けられていた。
「九十九折注意」標識もあり、かつてはしっかりと“道”であったことを雄弁に物語ってくれる。
ガードレールが道であることを教えてくれるのだが、スッカリ苔舗装。
そしてこちらはスッカリ落ち葉舗装。
ヘアピンカーブ、写真ではわからないが濡れるとずるりと滑る黒いやつが生えていて慎重に進まなければならなかった。
上りが少し急になる、すっかり自然回帰。
このあたりはかつての路面が見えている。
こころなしかシングルトラックが見える。
やはり明らかなシングルトラックだ、通っている者がいるのだな!?(真新しいのは往路で自分がつけた跡です)
両脇に標識が現れる、左には「落石注意」。
反対側から見る、右のは「警笛鳴らせ」でした。
そろそろ峠に到着、スパーンと結構深く割り掘られた峠なのだろうか?
「奥野々峠(坂)」ここでかつては山南町に入っていた、反対側は柏原町、現在はどちらも丹波市となっている。 両側(確か)に町標識が残る。
峠から少し行くと苔舗装が途切れる。
これ、明らかに現在もここまで使用されている。
「九十九折注意」標識。
ヘアピンカーブ。
葉の積もり具合からそれほど頻繁にということはないようだがダブルトラックがくっきり。
林業関係者が使用しているのだろうか?
旧道は狭くまた見通しの悪いカーブも多かった。
ここでまた急なカーブが待つ。
石積みとコンクリートブロックの新旧保護工。
並行して国道が走っており、この道があまり重要であったとは思わないのだが、 山南から柏原に直接出る道としてバイパス化するほどには有用であったのだろう。
落ち葉が結構積もっている。
現道が見えてきた。
ここで現道に合流する、こちら側もチェーンゲートがある。 [地図]
一旦現道と合流する。
すぐに現道から分岐する、左手に見える広場がそれではない。
入口はすっかり自然に帰っており、また夏場ということもあり道があるとは到底思えない。
広場から見下ろしてみるが、道があるようには見えない。
しかし上空を葛が覆っているだけで潜り込んでみるとアスファルト敷きが残っている。
木々も覆いかぶさってきているが道から木が生えたりだとかはしていない。
カーブ地点、上からは見えなかったもののここは上空が植物ではおおわれていなかった。舗装がまだきれいに残っている。
ここから上りになる。
結構急な上りなのだが、ひょっとしたら現道造成により上りになったのかもしれない。
ここで現道に復帰する。
少し現道を行く。
ここでおもむろに右側に旧道が現れる。
ダブルトラックに落ち葉などが退いた状態ではないのでそれほど車通りなどはない様子。
右手山奥に向かう道と合流する、旧道は左折する。
現道に合わせて曲がっているのか元からなのかは定かではない。
そして現道に合流、ではなく実は斜めに行って鉄道を渡っていたようだ。
反対側から、踏切の跡などは全く見られない。
ここから舗装が復活する、現在は道を右に行ったところにある「奥野々踏切」だけがこちらの集落へ来られる唯一の道だ。
集落内の一本道。
集落内にはまだ数件の家がある。
回転地。
かつてはここに踏み切りがあったと思われる。