高坂峠とは、兵庫県の多可町加美区と神河町を分かつ山地にある峠で、 その峠を今は「兵庫県道8号 加美宍粟線」が「高坂トンネル」(竣工:1987年11月 全長:870m)にて越えている。 旧道分岐は現在の所とは異なり、「兵庫県道367号 岩屋生野線」を1kmほど進んだところにある。
旧道であったことを雄弁に物語っているものがコレ、道路情報板。
旧道は一旦現道とクロスする、この奥へと延びている路が旧道。 現道復帰はここが最後、心して掛かれよ。
2004年の台風21号の後訪れたためか、かなり多量の杉の葉が散乱し、 また陽が当たらずじめっているため濡れていてタイヤが滑ってちょっとスリリング
8ヶ月後でもこの状態なので、年中道路上には葉が積もっているのでしょう。 しかしながら今も需要がある様で、ダブルトラックの通りに葉が避けられている。 この時は数台バイクと車に出会った。
高坂峠。2004年に訪れた際は通行止めの看板もなかったし、
ゲート(?)も開いた状態だったので気にせず進んだら、先がえらいことに。
(カーソルを合わせると今の状態に)
この左側から作業林道(奥山3号線)が延びている。
朽ち果てた町名を表す白看板。 今やこの古看板は疎か、新しい方の看板さえ、その町名は存在しなくなってしまった。
何故に子安地蔵?天保五年三月吉日とある、天保年間は1830年から44年くらいまでだから 今を去ること170年前ですか、その頃から重要な峠越えの街道だったんですね。
僅かに展望が開ける、こう見ると割と高いところまで来ていることが解る。 高坂峠の標高は海抜500m
名水として有名な「松が井の水」の汲み場が昔はこの下にあり、 訪問者も後を絶たなかった様で、近隣にわざわざ第二まで駐車場が設けてあるほど。 現在は現道まで引かれ、そこに駐車場付の汲み場がある。
加美側は神崎側に比べ落ち葉の散乱もなく総じて綺麗な路面だ。
旧道はトンネルの直上を跨ぎ、回り込んで谷筋を一気に高度を落としていく。 現道を走る車のどれ程の人が、この道に気づくのだろうか。
ここがその"えらいこと"になってた箇所。路肩決壊で僅かに0.3車線ほど残ってた。 ここまで来て引き返すのも何だし、残ってる路面を通り抜けたが・・・ちゃんと書いておいてよ神崎町。 今はこの通り補修されており、やはり需要はあるのだ。
杉による遮光がないため明るく、また落ち葉もないので快適な旧道ドライブが楽しめる。 但しあらゆる可能性を考え、速度は控えめに。
加美側はこれこの通り、現道との分岐部分で通行止めの印があったのに・・・。 現道がヘアピンカーブを描いて下りてきたところで合流する。
旧道はこの後、奥へと延びているが、 強固なコンクリのバリケードにより封鎖されている。 横から侵入出来ないことはない。
廃道部分は御覧の通り、道筋は解らなくはないが、大量の杉の葉の堆積物に覆われている。
逆から辿り、少し奥へ進んだところでこの有様。この木は潜れたとしても、その向こうは道など見えなかった。
旧道の廃道部と現道の分岐点、現役旧道と現道との合流地点より500mほど下ったところにあるが、 少し奥の畑へのアクセス路としか使われていない。